空き家問題について考える①

2020年9月2日 10:30 板橋俊幸

~群馬県主催 令和2年第1回空き家対策セミナーに参加して~

 

弁護士板橋です。

 

私は、群馬弁護士会の空き家対策プロジェクトチームに所属しております。また、邑楽町の空き家等対策協議会の委員の委嘱を受けております。

 

それらの関係から、先日、群馬県主催の空き家対策セミナーへ参加してきました。

 

セミナーでは、先進的な自治体である川口市の取り組み紹介と、県内で取り組みが進む富岡市の紹介がありました。主に自治体担当者向けでしたが、空き家対策に関わる専門職として、大変興味深い内容でした。

 

相続手続が適切に行われていない、そもそも相続人がいない等の理由により、所有者不明となっている空き家について、相続財産管理人制度や略式代執行制度等を活用して、取壊し・売却等により、不動産を生き返らせる(方法行政の視点からは、固定資産税を徴収できるようになる方法)が紹介されておりました。

 

空き家対策としては、今回のセミナーのように、既に空き家となり所有者不明となっている場合への対応のみならず、空き家を生まない予防的な取り組みも極めて重要です。

 

空き家発生の原因としては、所有者が高齢となり施設入所することにより空き家となり管理が出来なくなる場合、所有者が死亡して相続手続きが適切に進まず管理できなくなる場合、所有者死亡して相続人が存在しない場合(そもそも相続人がいない、相続人が相続放棄してしまう等)等が考えられます。

 

私は、弁護士登録後から、高齢者や障害者に関わる法的問題対応に注力しております。

 

高齢者や障害者が施設等への入所することにより、従前居住していた不動産の管理・処分をすることが非常に多くなっています。また、相続人不在の場合に活用される相続財産管理人も多数経験があります。そのため、空き家問題は非常に関心が高い分野です。

地域の不動産業者、解体業者、リフォーム業者、金融機関、司法書士等と連携を図り、不動産の適切な管理・処分をすることで、地域の活性化にも繋がると考えて活動しております。

 

空き家問題は、私が注力している福祉分野にも非常に関係する分野です。そのため、今後は、空き家問題に関する情報も適宜発信をしていきたいと考えております。