福祉関係者と弁護士の連携体制について21

2016年8月9日 13:50 板橋俊幸

弁護士板橋です。

 

今年も,一般社団法人群馬県介護支援専門員協会主催の「ケアマネジメント群馬フォーラムⅩⅢ」に参加してきました。

当事務所は,日頃,県内外の介護・福祉関係者の方々と連携を取りながら,高齢者問題に注力しております。そのため,フォーラム会場では,顔見知りのケアマネさんが多く,たくさん声をかけていただきました。日頃の小さな活動が,広がりはじめたことを感じました。

 

フォーラムは,午前中は,公開講座として,「平穏死」を推奨している医師の石飛幸三先生の基調講演がありました。先生の長年の経験から辿り着いた「逝き方」について非常に考えさせられました。 高齢期になり,胃瘻や人工呼吸器による延命措置は,はたして誰のために行われているのか,本人の意思,家族の意思,医療側の思惑等々,現場は色々な要因に翻弄されています。

 

何が正しいのか?回答はありません。本人の人生は本人に決定権があります。元気なうちに自らの意思を示し,その意思を実現してくれる方に託すことが必要です。それは,ご家族・ご親族であったり,ホームロイヤー(かかりつけ弁護士)であったり,任意後見人であったり,方法はたくさんあります。 「元気なうちに」がポイントで,「自分はまだ大丈夫」は危険です。思い立ったときが,考えを行動に移すチャンスの時です。是非,身近な方と将来について話をしてみてください。

 

午後は,ワールドカフェスタイルで,在宅での看取りに関して,プラスの因子とマイナスの因子を皆で考えました。その上で,この様な制度やサービスなどがあると,在宅での看取りが進むのではないか?ということを議論しました。多くの方の意見を聞くことができ,視野が広がりました。

ただ,まだまだ在宅での看取りにはハードルがあることも分かりました。

 

弁護士としては,介護医療の問題と同様に,本人の法的問題についても適切に手配・処置をしたうえで,「逝く」ことが必要だと感じております。残された方々の相続問題を数多く取り扱わせていただくと,特にその思いが強くなります。

 

高齢者の生活全般へ対応できるよう,弁護士法人龍馬では,医療・介護関係者の皆様とネットワークを作り積極的に連携しております。 ケアマネージャーの皆様,ご担当している高齢者やそのご家族で,法的問題を抱えている場合は,弁護士法人龍馬までご相談ください。