安愚楽牧場の民事再生手続廃止と債権届出について

星野啓次 2011年11月17日 15:17

  既にニュースになっているように,株式会社安愚楽牧場の民事再生手続は廃止され,破産手続に移行する見込みです。

  破産手続に移行しても,既に提出した債権届は,不利益に扱われることはありません。

   弁護団にご依頼されている方は,弁護団で手続を行うのでご安心下さい。

 

  以下,安愚楽牧場に関する報道です。

8月に4330億円の負債を抱えて経営破綻した安愚楽牧場(栃木県那須塩原市)は16日までに全国約40カ所に持つ直営牧場を中堅の飼料商社、湯浅商事(名古屋市、湯浅薫社長)に売却、300カ所以上ある預託牧場の和牛は未払いの預託料と相殺する方式で契約農家に優先譲渡する方針を決めた。 

 

 湯浅商事は牧場部門も持つ飼料販売会社で、破綻後の安愚楽牧場にも飼料供給を続けている。同社は各地の取引先などに牧場を再譲渡するものとみられる。

 

 安愚楽牧場は民事再生手続きによる資産処分を計画していたが、東京地裁が今月8日に同手続きの廃止を決定。渡辺顕弁護士を保全管理人に任命し、破産処分への移行を準備している。

 

 同牧場では破綻後も直営牧場や契約農家の牧場で継続管理している約13万頭の和牛の飼料代が大きな重荷になり、和牛の栄養状態の悪化や投資家など債権者への配当財源の流出が懸念されていた。

  

日経新聞 電子版 2011年11月16日より